関節リウマチ!抗リウマチ薬や生物学的製剤による薬物治療!

関節リウマチは自己免疫疾患の一つ。抗リウマチ薬や生物学的製剤による薬物治療でほとんどの症状を抑えることができ、骨が壊れるのを防ぐ、人工関節置換術は変形した関節を取り除き、骨に穴を開け人工関節を入れる

リウマチ患者数は推定60万人と言われています。
女性の患者は男性の4倍と多く、リウマチは女性に多い病気ですが、高齢者特有のものではありません。
この程度なら大丈夫と自分で判断せず、適切な治療を行うことが大切になります。
症状がありながらも無理をしていると、除々に関節が壊れていってしまいます。
できるだけリウマチを抑えつけるという適切な治療を継続して行うことが大切です。

■関節リウマチ
関節リウマチは免疫の病気で、本来ウイルスなどの外敵から身を守る免疫作用が、自分の体内を攻撃する自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)の一つです。
いまでもその原因ははっきりとは分かっていません。
関節リウマチを発症すると、免疫細胞が関節に集まり滑膜(かつまく)という関節を包んでいる膜を攻撃し始めます。
攻撃された滑膜は炎症を起こして腫れ上がり、そこから骨を破壊する物質を出すようになります。
そのため症状が進行すると、指をはじめ全ての関節が変形を引き起こしてしまいます。

■自己免疫疾患
自己免疫疾患とは、本来身体を守る免疫が体内を攻撃してしまう病です。
特にリウマチでは免疫が関節をターゲットに攻撃する病気です。

■リウマチのサイン
1:関節に痛みや腫れがある
2:起床時に手指や身体がこわばる
 手指のこわばりが30分から1時間続く場合は可能性があります
3:倦怠感が強い
4:原因不明の微熱が続く

1と2は可能性が高く、3と4は進行している可能性があります。

■関節リウマチの治療法
関節リウマチの治療は、基本的に薬物治療になり、症状に合わせた薬物治療が主流です。
抗リウマチ薬、生物学的製剤。
薬の効き方には個人差があり、合う合わないの問題もあります。
抗リウマチ薬、生物学的製剤などの薬によってほとんどの症状を抑えることができ、骨が壊れるのを防ぐこともできます。
ただし免疫を高めているものを抑えるため、免疫力が低下して感染症などの副作用が起こる可能性があります。
関節リウマチはリハビリだけではよくなりません。
治療には、早期診断、早期治療が非常に大切になります。
診断されて、半年から1年で関節が壊れる人もいます。

●抗リウマチ薬(治療薬)
抗リウマチ薬は、滑膜を攻撃している免疫細胞を抑制するように働いてくれます。

●生物学的製剤(治療薬)
生物学的製剤は2003年から国内で使用開始され、飲み薬ではなく皮下注射または点滴の薬です。
生物学的製剤は、炎症の引き金になる物質の作用をブロックする働きをしてくれます。

■リウマチの名医
東京女子医科大学附属 膠原病リウマチ痛風センター 所長
医学博士 山中 寿(やまなか ひさし)先生

■変形性関節症の腫れ
指の第1関節や第2関節が骨ばってゴツゴツしてきます。

■リウマチの腫れ
リウマチの腫れは、やわらかくゴムを押しているような弾力があります。

■人工関節置換術(治療法)
変形した関節を取り除き、骨に穴を開け人工関節を入れます。
併せて曲がった腱などを真直ぐに修復していきます。