前立腺がん!前立腺肥大症、HDR療法、前立腺全摘出手術、PSA検査!

前立腺がん!前立腺肥大症、HDR療法、前立腺全摘出手術、PSA検査!前立腺の外側にある外腺に出来るのが前立腺がん。前立腺の内側の内腺という部分が全体的に腫れて大きくなるのが前立腺肥大症。前立腺がんは早期発見が一番大切

■前立腺がん
前立腺とは男性だけが持っている臓器です。
膀胱のすぐ下にあり、精液の一部を作る役割を果たしています。
その前立腺の表面近くにできるのが前立腺がんです。
前立腺がんは初期にはほとんど症状が出ず、転移後に発見されるケースが多く、すでに手遅れということが多くあります。
膀胱からは尿道が出ていて、そのまわりを取り囲むようにあるのが前立腺です。
前立腺の外側にある外腺(がいせん)に出来るのが前立腺がんです。
前立腺がんは早期発見し治療できれば命に関わる事が少ない病です。
非常に進行がゆっくりで治療が必要になるまで10年以上かかるとされています。
ただしすでに転移していると死亡する可能性が高くなります。
50代以上の男性を中心に世界中で患者数が激増しています。
日本でも年間4万人以上が患っています。
前立腺がんは早期発見が一番大切になります。

■PSA
PSAとは、前立腺がんになると数値が上がる腫瘍マーカーと呼ばれる血液中の成分。
4以下が正常とされ、10を超えるとおよそ5割の人に前立腺がんが発見されるとされています。
PSA検査で異常値が出たら、生検で前立腺の細胞を採取する精密検査を行います。

■前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)
前立腺がんに似た病気に前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)という病があります。
前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)は、前立腺の内側の内腺(ないせん)という部分が全体的に腫れて大きくなる病です。
尿道に近い内腺(ないせん)に出来る前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)は、残尿感や頻尿などの症状が出やすいのが特徴です。
がんは外側に出来るため、進行するまでは症状が出にくくなります。
前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)が進行して癌になることはありません。
ただし両方になっている場合はあるそうです。
前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)でもPSA値は上がるそうです。

■前立腺がんの危険因子
・家族歴(遺伝)
・加齢
・動物性脂肪の摂り過ぎ

40歳までは前立腺がんの患者はほとんどいませんが、50歳を超えると一気に増加します。
50代以上になると誰でも前立腺がんになる危険性があります。
早期発見にはPSA値を定期的に受けることが最も重要になります。
PSA検査は50歳を超えたら受けた方が良いです。
ただし家族歴のある人は40歳から受けた方が良いです。
前立腺がんは早期発見できれば、5年生存率は90%以上です。

■前立腺がんの名医(2011年2月時点)
カリフォルニア大学サンフランシスコ校
泌尿器科 教授
篠原克人(しのはらかつと)先生

■前立腺がんの治療法
全摘出手術、放射線治療、ホルモン治療など。
高齢者で早期の場合は、何もせず経過を見るケースも多くあります。
治療によって副作用も違うので、自分に合った治療を選ぶ事が大切です。
前立腺がんは進行度や悪性度等により様々な治療の選択肢があります。

■前立腺全摘出手術
前立腺の全摘出手術は再発の可能性が低く、根治を目指すには効果的な治療法です。
しかし身体への負担が大きく、回復までに時間がかかります。
さらに尿漏れなどの後遺症が出る可能性があります。

■HDR(高線量率小線源)療法
HDR療法は放射線治療の一つです。
HDR療法とは、前立腺にカテーテルと呼ばれる針を刺し、そこから放射線を出す物質を挿入します。
強い放射線を一時的にがん細胞に当てることによって殺す治療法です。
身体に対する負担が少なく、なおかつ尿漏れなどの後遺症の可能性も低く抑えられます。
しかし直腸や尿道など周りの組織を傷つけず、がん細胞だけを残らず殺すためには、カテーテルを刺す位置の緻密な調整が必要になります。
ほんの数ミリズレただけでも放射線の当たる範囲が変わってしまい、がん細胞が残ったり周辺の組織を傷つけてしまいます。