歯周病と糖尿病!歯垢、歯石、正しい歯磨きの仕方!

歯周病と糖尿病!正しい歯磨きの仕方。自分に合ったブラシと正しい磨き方をこころがけ歯周病(ししゅうびょう)を予防しましょう。糖尿病と歯周病は相互に病状を悪化させるということが分かってきています

■歯周病(ししゅうびょう)
歯周病(ししゅうびょう)は30代以上の日本人のおよそ80%が持っていると言われている、ごくありふれた病です。
その大きな原因は、磨き残した歯垢(しこう)や、それが唾液で固まってできた歯石(しせき)にあります。
これらの中では歯周病菌が大量に繁殖します。
その結果、歯と歯茎(はぐき)の隙間(すきま)歯周ポケットが深くなり、歯茎に炎症が起こる病気です。
歯周病の診断基準は、歯周ポケットの深さ3ミリまでなら正常で、4ミリを超えると歯周病と診断されます。

■糖尿病(とうにょうびょう)
糖尿病(とうにょうびょう)とは、血液中の糖分をエネルギーに変えるインスリンという物質の働きが低下し、血液中に糖分が溢れてしまう病です。
手遅れになると失明や足の壊疽(えそ)など様々な合併症をもたらす恐ろしい病気です。
主な原因と考えられているのは、高カロリーの食事や運動不足による肥満などとされています。

■歯周病が糖尿病の原因になる
歯周病菌が血糖値を上昇させる原因の一つと考えられています。
大量に増殖した歯周病菌は、その一部が血管の中に侵入します。
すると白血球が歯周病菌を攻撃します。
このときTNF-αという物質を放出します。
TNF-αは血液中のインスリンの働きを妨げ血糖値を上昇させてしまいます。
しかし歯周病菌だけでは糖尿病を発症することはありません。
食生活の問題などが加わることで歯周病菌が糖尿病の後押しをしてしまうと考えられています。
もし治療してもなかなか治らない、再発を繰り返すといった時は、早めに血糖値の検査を受けることが大切です。
糖尿病の患者さんの中には、同時に歯周病も患っている人が多くいます。
糖尿病と歯周病は相互に病状を悪化させるということが分かってきています。

■食後に歯磨きを行い歯垢を溜めない
丁寧な歯磨きを1回行い、後の2回は歯垢を溜めない程度でよいそうです。
被せ物をしても歯周病の危険はあるので、丁寧なはみがきが大切です。

■歯周病チェック法
普段使っている歯ブラシを用意します。
これに歯磨粉を付けず、歯とはぐきの境目を5〜6回軽く磨きます。
このときもし毛先きに血がついていたら要注意です。
見た目には普通でも歯周病になっている可能性がありますので歯科医で検査を受けましょう。
何よりも大切なのは歯周病にならない磨き法です。

■正しい歯ブラシの選び方(歯周病・糖尿病にならないために)
●奥歯の奥まで届く大きさ

頬側の歯の側面を磨くときブラシの先端が奥歯の奥の面まで届くような大きさになります。
大き過ぎるブラシでは奥に入りにくく奥歯にブラシが届かなくなってしまいます。

●歯の根元を磨く時に歯茎に痛みを感じない毛先の硬さ
歯とはぐきの境目を磨いたときに痛く無い硬さになります。
歯周病がある場合、毛先が硬いブラシでははぐきを傷付けやすくなります。
一方、毛先がやわらかいブラシだとはぐきを傷付けない上に、毛先が細い傾向にあるためポケットの歯垢をかき出して根元の歯垢を取りやすくなります。

■正しい歯磨きのポイント(歯周病・糖尿病にならないために)
・細かく左右に1本ずつ磨く
・奥歯の内側は角度をつけて磨く
・優しくソフトに磨く

ブラシを歯の面に垂直に当て左右に細かくブラッシングすることで細かいところに毛先が十分に当たり汚れが除去されます。
奥歯の内側の側面を磨く時は、ブラシを少し斜に立てて根元まで磨きます。
強く磨き続けるとはぐきを傷付ける可能性があり、その結果はぐきが下がり歯周病が進行しやすくなってしまいます。
ブラシは鉛筆を持つように持ち、ブラシの毛が倒れないように真直ぐな状態をキープするようイメージを持つことも大切です。
自分に合ったブラシと正しい磨き方をこころがけましょう。
電動歯ブラシは説明書通りに正しく使えば効率良く磨けて歯周病予防に効果的。
フロスにも歯周病予防の効果があります。
歯と歯の間は磨き残しが一番多く、そこから歯周病になりやすくなります。
寝ている間は口の中で細菌が繁殖しやすいため、寝る前にしっかり磨くことが大切です。