直腸性便秘を改善!すっきり排便のコツ!直腸瘤、バイオフィードバック療法、骨盤底筋

直腸性便秘を改善!すっきり排便のコツ!直腸瘤、バイオフィードバック療法!直腸性便秘(ちょくちょうせいべんぴ)は骨盤底筋がゆるまず便をうまく排泄できないこと。ご飯には便秘を改善する効果があります

■骨盤底筋(こつばんていきん)と直腸肛門角(ちょくちょうこうもんかく)
便が直腸の下半分に入ってくると便意が起きます。
そして息みますが、息むだけでは便は出ません。
骨盤底筋(こつばんていきん)が息むと同時にゆるみ便を出すことが可能となります。
骨盤底筋(こつばんていきん)がゆるむと肛門付近の直腸がまっすぐになります。
ただ座っているときは、直腸肛門角(ちょくちょうこうもんかく)は90度ほど。
これが便意を感じて骨盤底筋(こつばんていきん)がゆるむと直腸肛門角(ちょくちょうこうもんかく)が130度ぐらいまで開き、便がスムーズに出るようになります。
骨盤底筋(こつばんていきん)は、元々私達が尻尾がはえていたころに尻尾を動かすために使っていた筋肉だそうです。

■直腸瘤(ちょくちょうりゅう)
何らかの理由で直腸の壁が弱くなっていると、どんどん膨らんでしまいポケットが出来てしまいます。
このポケットを直腸瘤(ちょくちょうりゅう)といいます。
直腸瘤(ちょくちょうりゅう)は女性特有のもので、出産や加齢により直腸の組織が弱くなってポケットが出来てしまいます。
しょっちゅう力んでいると圧力が加わってきてポケットが出来たりします。
直腸瘤(ちょくちょうりゅう)は、非常に小さいものであればバイオフィードバック療法で約2割の人が症状を改善しています。
それも効果がなく、かつ直腸瘤(ちょくちょうりゅう)が非常に大きい場合は手術による治療になります。
直腸を囲むU字型の筋肉を縫い合わせます。
こうすると排便するときに強い圧力がかかっても腸が前に飛び出さなくなります。

■直腸性便秘(ちょくちょうせいべんぴ)
直腸性便秘(ちょくちょうせいべんぴ)とは、骨盤底筋(こつばんていきん)が協調して動くことが出来なくて便が出せない便秘のことです。
直腸性便秘(ちょくちょうせいべんぴ)は、直腸に便が来ても骨盤底筋(こつばんていきん)は緊張してガチガチになっています。
そのため直腸肛門角(ちょくちょうこうもんかく)が変わらず肛門も開くことができません。
さらには直腸瘤(ちょくちょうりゅう)が出来てしまい便がさらに出にくくなってしまいます。
骨盤底筋(こつばんていきん)がゆるまず便が残っていると便意が続くため、ここで便秘薬を飲んで腸のぜん動運動を活発化させてしまいます。
しかし直腸に便は送られますが、便が出ないためにどんどん溜まっていくことになってしまいます。
さらにはここで食物繊維を摂ってしまうと、食物繊維は便の量を増やすためますます便が溜まり便を出したい気持ちがつのってしまいます。
慢性便秘で悩んでいる人の3人に1人は、この直腸性便秘(ちょくちょうせいべんぴ)が疑われます。
直腸性便秘(ちょくちょうせいべんぴ)の人は、とにかく出そうと思うので全身に力を入れます。
すると骨盤底筋(こつばんていきん)にも知らないうちに力が入ってしまい、ギュッとと収縮してしまいます。
まさに頑固な悪循環に陥ってしまいます。

■バイオフィードバック療法
バイオフィードバック療法とは、直腸から風船を出すトレーニング法です。
風船を直腸の中で膨らませて便の変わりに出す練習を繰り返します。
これを何度も繰り返すうちに骨盤底筋(こつばんていきん)をゆるめるコツがつかめるそうです。
ポイントは骨盤底筋(こつばんていきん)をゆるめる感覚を取り戻すこと。
最初は上手くできませんが、医学療法士が間違いを指摘することを何度も繰り返し、何かの拍子にゆるめることが出来てゆるめる感覚をつかんでいくことが出来るそうです。
ポイントは成功体験だそうです。
「ゆるめるとはこういうことか」と感じることだそうです。
バイオフィードバック療法は1ヶ月に1回の頻度で5回くらいで、1回あたり千円〜ニ千円ほど。
科は大腸肛門科になります。

■直腸性便秘と普通の便秘の見分け方
・残便感が続く
・便がゆるいのに、強く息んでもうまく出すことが出来ない
・強い残便感のためにトイレの回数が普通もしくは多い

■すっきり排便のコツ
ポイントは便意を感じたら我慢しないことです。
●排便時の姿勢
・上体を前傾させる
・カカトを20度上げる
●排便時の息み方
・お腹の横の筋肉に力を入れる
 腰に手を当てて咳きをします。
 すると手に動く筋肉を感じます。
 この筋肉がお腹に有効に力を入れる筋肉です。
・肩はリラックス
●排便時の骨盤底筋のゆるめ方
自分では難しいので、上手く出来ないときは専門の施設で風船治療を受ける

■ご飯を食べて便秘改善
便秘は便が固くなっていることが出にくさの原因とされています。
そのため水分を多く含ませることが出来れば、やわらかい便は大腸を移動しやすくなります。
ところが水分は、水分として摂取してもほとんどが大腸には到達せず、胃や小腸で吸収されて尿として排泄されてしまいます。
ところがご飯の場合は、水分が吸収されずに大腸まで運ばれると考えられます。
このことによりご飯をお茶碗一杯半(250g)摂れば便秘改善の効果が期待できます。