■ひざ痛とひざ軟骨について
ひざ痛に悩む人は、ひざ痛予備軍も含めると約3000万人もいるといわれています。
ひざ関節は大腿骨(だいたいこつ)と頸骨(けいこつ)と膝蓋骨(しつがいこつ)・お皿で構成されて、それぞれの骨は軟骨で覆われています。
軟骨は骨同士の摩擦を吸収するクッションの役目をになっています。
この軟骨が擦り減ると、その欠片によって炎症が起こり痛みが発生します。
これが変形性関節症です。
軟骨はスポンジのように関節液を保持しています。
関節液には軟骨の栄養となる成分が含まれています。
ひざをしっかり曲げ伸ばしすることで関節液が隅々に行き渡って軟骨に栄養が行き届き、ひざ関節内の環境が良くなりひざ痛が緩和されます。
■ひざ軟骨擦り減りのサイン
イスに腰掛け、手をひざに乗せた状態でひざを動かしたときに、ゴキゴキ、ジャリジャリなどの音や感覚があるときは、軟骨が擦り減ってなくなってきているサインです。
ひざをいたわる生活を行いましょう。
■デスクワークとひざ痛
デスクワークなどで猫背の姿勢が続くと、骨盤が後ろに傾き股関節が開くことでひざも外側に開いてしまいO脚状態になります。
このO脚姿勢のまま立ったり歩いたりすることがひざの痛みを助長させます。
姿勢の悪さからO脚になってしまうと、強い負荷がひざの内側にかかるようになりO脚が加速します。
これにより本来ぶつかることのなかったひざの内側同士がぶつかるようになり痛みが強くなります。
擦り減った軟骨や骨の変形によるO脚は元に戻ることはできません。
■正座ストレッチでひざ痛改善
正座でしっかりひざを曲げ10秒間キープします。
その後しっかり伸ばし10秒間キープします。
ひざが痛くて正座が出来ない人は、折り畳んだバスタオルや座布団をひざの裏に挟むようにするとよいです。
ひざの曲げ伸ばしを各10回ずつ、1日2回行うとひざ痛改善に効果的です。
日頃からデスクワークをしている人は、正座ストレッチで関節液を循環させることが大切です。
■立ち仕事の人のひざ痛改善法
分厚い本などを床に置き、その上に片脚を乗せます。
30分に1回乗せる脚を交代します。
片脚重心だと体重をかけた方のひざが必要以上に伸びてしまい、ひざへの負担が倍以上になりひざに悪影響になります。
立ちっぱなしになることが多い人は、ひざの軟骨にかかる負荷を分散させるよう心掛けることが大切です。
■四股ストレッチでひざ痛改善
イスに浅く腰掛け、脚を肩幅より大きく開きます。
手をひざの上に置き、両腕に体重を乗せて前傾姿勢になります。
息を吐きながら片方の肩をグッと前に入れ、太ももを外側に押し出し10秒間キープします。
左右交互に10回ずつ、1日2回行います。
身体全体のこりをほぐすことがひざ痛の緩和につながります。
筋肉本来の力をいかすことでひざ痛の緩和につながります。
普段運動習慣のある人でも、筋肉本来のパワーを発揮するために四股ストレッチを行うと良いです。
■スクワットでひざ痛改善
脚を肩幅に開きます。
腰を10cm下ろして10秒間キープします。
太ももの前側の筋肉が固くなるように行います。
10回ずつ、1日2回行います。
ひざが痛い人や転倒が心配な人はイスや壁に手をついて行うとよいです。