■寝返りと腰痛の関係
一般的に一晩に寝返りを打つ回数は20回前後といわれています。
この寝返りには腰痛を防ぐ大切な役割りがあります。
寝た状態で最も体重がかかっているのが骨盤を中心とする腰の骨になります。
内臓の重みなどで体重の約4割の負荷がかかっています。
人は寝返りを打つことで骨や筋肉への負荷を分散し、特定の部位にダメージが集中しないように身体を守っています。
寝返りを打つことで血液やリンパの循環を良くし、痛みのもととなる発痛物質などが溜まってしまうことを防いでいます。
そのため寝返りの少なさが腰痛の原因にもなります。

■腰痛を引き起こす寝返り
・寝返りの回数が極端に少ない
・スムーズに寝返りが打てない

寝返りを打ちやすい環境作りが腰痛改善に大切です。

■身体に合っていない寝具が腰痛の原因となる
身体に合っていない寝具を使うことで寝返りを打ちづらくなり、ただ寝ているだけで腰に大きな負担をかけることになってしまいます。
身体に合わない寝具が睡眠姿勢の悪化を招き、腰痛の原因の一つになってしまいます。
寝具は体重・体格によって合う硬さ・材質が違います。
寝具を買うときは寝てみることが大切になります。

●寝具が柔らか過ぎる
寝具が柔らか過ぎると腰が柔らかい寝具にはまり込んでしまい、背骨が下に落ちて曲がってしまい寝返りが打ちづらくなってしまいます。

●寝具が硬過ぎる
寝具が硬過ぎると腰が沈み込まないことで身体が反ってしまい、背中などの筋肉の緊張を招いて寝返りが打ちづらくなってしまいます。
さらに腰の骨にも直接負担がかかることで腰痛の原因になってしまいます。

■身体に合わない寝具で起こる腰痛の特徴
・睡眠中に腰痛で目が覚める
・朝起きた瞬間に腰が痛い

■寝返りチェック法
両手を胸の前で組み、ヒザを立てます。
左右に2回ずつ寝返りを打ちます。
肩と腰が同時に転がるかチェックします。
自分に合った寝具は、寝返りが打ったときに無理な力を入れなくても肩と腰が同時に転がれます。

■寝返り枕で腰痛改善
バスタオルを用意します。
バスタオルを縦に2つ折りにします。
さらに2つ折りにします。
両端を揃えます。
細長くなった状態でお腹(骨盤の上)に着物の帯のように巻きます。
そのまま横になり、寝た状態で一度巻きなおして緩みをなくしガムテープなどで固定します。
両手を胸の前で組みヒザを立て寝返りを打ってみます。
転がるようにスムーズに寝返りを打てればOKです。
スムーズに寝返りを打てないときは、タオルの厚み・幅・締め具合などを調節します。

■腰痛治療の名医(2015年6月時点)
16号整形外科 院長
山田 朱織(やまだ しゅおり)先生
20年間脊椎と睡眠の関係について研究を続け10万人以上もの腰痛患者を救ってきたエキスパートです。

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