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■ストレッチにはケガの予防効果はない
ケガの予防にはストレッチと思われがちですが、最新の研究ではストレッチにはケガを減らす効果がないともいわれています。


■ストレッチをすると筋力が低下する
ストレッチで柔軟性はアップしますが、逆に筋力や瞬発力は低下してしまいます。
脚のストレッチをすると筋肉が緩みますが、脚の腱も緩んでしまいます。
そのためストレッチ後に脚に力を入れなければいけない状況が起きても、あまり力が入らなくなってしまいます。
伸びてしまった腱は2時間ほどでもとに戻ります。

■従来のストレッチ
従来のストレッチは、時間をかけて負荷を与えながら筋肉自体を伸ばすストレッチをいいます。

■動的ストレッチについて
動的ストレッチとは、負荷をかけないで除々に動かす範囲を広げていき、可動範囲の8割程度で関節を繰り返し動かすストレッチをいいます。
動的ストレッチは動かしたいときに筋肉がちゃんと伸びることにつながります。

筋肉には筋繊維が詰まっていて、それぞれに筋繊維を動かすための信号を出す神経があります。
この神経はエンジンの点火プラグのようなものになります。
私達の体では急に力を入れると筋肉が切れてしまったりするため、安静時にはこの点火のタイミングが全部バラバラになるようになっています。
そのため急に力が入らないようになっています。

■動的ストレッチで思いっきり力が出るようになる
そこで動的ストレッチで繰り返し動かすことでバラバラである点火タイミングをそろえることができるようになり、思いっきり力を出せるようになります。
つまり筋繊維の収縮タイミングがそろい、筋力や瞬発力がアップするようになります。

■動的ストレッチで筋肉が柔らかく柔軟になる
動的ストレッチで繰り返し筋肉を動かしていると筋肉が温まってきます。
筋肉には餅のような性質があり、温まってくるとネバネバして柔らかく柔軟になってきます。
すると筋肉が切れにくくなり、いざというときに力が出るようになります。

■従来のストレッチの健康効果
・精神のリラックス
・手足の冷え解消
・高血圧の改善
・動脈硬化の改善

従来のストレッチには肉離れや筋断裂などを予防する効果があります。
また従来のストレッチには副交感神経の働きを高めてリラックスする効果があります。
従来のストレッチはクールダウンするときに行うと効果的です。

■動的ストレッチの健康効果
・ケガの予防
・瞬発力のアップ
・手足の冷え解消
・高血圧の改善
・動脈硬化の改善

動的ストレッチには捻挫や骨折の予防効果があります。
動的ストレッチには交感神経の働きを高める効果があるので、体温アップや筋力アップ効果があります。

■転倒予防動的ストレッチ
壁やイスなどの横に立ち体を支えます。
外側の脚のヒザを上に持ち上げ、下ろします。
1回目は太ももが平行になるくらいまで上げ、2回目はそれよりも少し上に上げます。
だんだんと動かす範囲を広げていきます。
この上げ下げを止めずに繰り返します。
リズムにのってきたら脚を後ろまで引き、振り子のように動かします。
左右で同じ動きを10回ずつ行います。

■肩こり解消動的ストレッチ1
右手の指先を肩に付けます。
この状態から前に肩を回します。
上から前に回すようにします。
大きく前に回すというよりは、体を動かさないように肩だけを回すようにします。
10回肩を回します。
反対側も同じように回します。

■肩こり解消動的ストレッチ2
腕を90度くらいに曲げて左右に開きます。
この状態から手を上に上げて手を合わせ、下ろして先ほどの状態に戻します。
下ろすときに少しだけ下にグッと引くようにします。
ヒジが真横にくるように腕を真上に動かします。
この上げ下げを10回繰り返します。

■腰痛解消動的ストレッチ
肩幅に脚を開いて立ちます。
ヒザを軽く曲げます。
体を前に倒して背中を丸くして頭をストンと落とします。
この状態でお尻を横に振ります。
これを10秒間ほど行います。



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