■変形性ひざ関節症
関節は骨同士がぶつからないよう軟骨という柔らかい組織で守られています。
軟骨と軟骨の間にあるのが半月板(はんげつばん)です。
半月板はひざの動きをなめらかにする役割を果たしています。
変形性ひざ関節症は、この軟骨や半月板の変形によって起こります。
軟骨が擦り減ったひざは衝撃を和らげることができなくなります。
多くの場合関節にある半月板が割れてしまい、その破片が神経を刺激して痛みが起こります。
■変形性ひざ関節症の原因
変形性ひざ関節症の主な原因は、長期に渡るひざへの負担です。
歩いているだけでも、ひざにかかる重さは体重の約3倍にもなります。
階段を下りるときには体重の約6倍にもなります。
一度擦り減った軟骨は元に戻りません。
変形性ひざ関節症は約1000万人いるといわれています。
痛みはないが、関節の変形が始まっている予備軍は2000万人いるともいわれています。
■O脚によるひざ痛
軟骨の擦り減りはひざの内側に起きやすくなっています。
するとヒザがO脚になり、症状がより進行しやすくなってしまいます。
改善方法としては、O脚専用の中敷があります。
中敷が擦り減る前に、月に一度を目安に取り替えた方が良いです。
■ひざが悪くなると足の感覚のレーダーが鈍くなる
足には動きや位置を感じ取ることができる感覚のレーダーがついています。
階段を上るとき下を見ないで足の感覚だけで上ることができるのはそのためです。
しかしひざが悪くなると感覚レーダーが鈍くなってきてつまづきやすくなります。
●サポーターでつまづき予防
つまづき予防には、巻き付けタイプのサポーターがおすすめです。
きつめに巻くことでひざに意識がいくようになり、筋肉がしっかり動くようになります。
■肥満はひざ痛のリスクを高める
ひざ痛は生活習慣と大きく関係しています。
不規則な生活習慣により肥満になると、ひざへの負担が大きくなりひざ痛が起こります。
またひざ痛があることで動かなくなり、ますます肥満や生活習慣病が悪化し、突然死の病気が増えることがあります。
■ひざ周辺の筋肉を鍛えるとひざ痛が予防できる
ひざの軟骨が擦り減ると、その間にある半月板がダメージを受けます。
多くの人は40歳ころから半月板が割れ始めるといわれています。
しかし半月板がダメージを受けても、ひざ痛が起こる人と起きない人がいます。
その境はひざ周辺の筋肉にあります。
特にひざを伸ばす筋肉を鍛えることがひざ痛予防に大事だといわれています。
■ひざ伸ばしチェック
体重計、トイレットペーパー、スプレー缶を用意します。
トイレットペーパーの芯にスプレー缶を入れ、それを体重計の上に乗せます。
トイレットペーパーの上にひざを乗せ力を抜いて座ります。
ひざの裏でトイレットペーパーを5秒間押し込みます。
出た数字から足の重さを引いた数字がひざを伸ばす力になります。
正確に測るには腰を浮かせないようにひざを伸ばしてチェックします。
男性は15kg以上、女性は13kg以上が目安になります。
■ひざ痛予防トレーニング
ひざの下に丸めたタオルを入れ5秒間押し込みます。
1セット20回、1日2セット行います。
■納豆でひざ関節の老化予防
ひざ関節の老化はコンドロイチンという成分が不足して起こるといわれています。
コンドロイチンはネバネバヌルヌルしている食材に多く含まれているので、納豆には多くのコンドロイチンが含まれています。
コンドロイチンとは、関節の軟骨に多く含まれ、関節を円滑に動かす働きがあります。
成長期には体内で多く作られますが20歳を過ぎると減少していき、50歳を超えるとピーク時の1/20しか作られません。
そのため外から食べて補う必要があります。
●納豆のおいしい食べ方
タレや薬味はかきまぜた後に入れる。
賞味期限ギリギリで食べる。
白い泡が全体に行き渡る程度までかき混ぜる。
納豆にはコンドロイチンの他に、骨を丈夫にするビタミンKが豊富に含まれています。
骨のタンパク質を活性化し形成を促してくれます。
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