骨粗しょう症、早期発見法、骨粗しょう症は運動・日光浴・食事で予防!

■骨粗しょう症(こつそしょうしょう)について
骨粗しょう症(こつそしょうしょう)とは、加齢やカルシウム不足が原因で骨の中が隙間だらけになり、強度が著しく低下し骨折しやすくなる病気です。
骨粗しょう症の推定患者数は、約1280万人ともいわれています。
骨粗しょう症は特に女性に多い病気で、男性の3倍にもなるそうです。
60代の女性では約3割、70代の女性では約5割が患っているともいわれています。
女性の場合、閉経後のホルモンバランスの変化によって急激に骨が弱くなり、60歳以降は骨粗しょう症患者が増加しています。

通常、転倒などで圧迫骨折を起こした場合は痛みを感じますが、背骨の圧迫骨折の場合は非常にゆっくりと数年かけて進行することもあるため、痛みを感じにくいこともあります。

一般的に骨密度が70%以下になると骨粗しょう症と診断されます。
骨粗しょう症になってしまうと、たった一度転んだだけでもその後の人生が大きく変わってしまうこともあります。

■骨粗しょう症と骨折
骨粗しょう症を発症すると、背骨、腰骨、手首、肩、太ももの付け根などに骨折が起きやすいといわれています。
なかでも一番危険なのは太ももの付け根の骨折です。
太ももの付け根を骨折すると、その瞬間から立てなくなってしまい、手術をしてリハビリを行っても歩く力は完全には元通りに戻らないといわれています。
この部位を骨折した人の約5割は要介護状態になることが分かっています。
これにより寝たきりや痴呆症が始まることも多くあります。

■骨粗しょう症チェック
・以前に比べて食欲がなくなった
・背が縮んだように感じる

どちらか一つでも当てはまったら骨粗しょう症に要注意です。

●骨粗しょう症で食欲がなくなる
骨粗しょう症による圧迫骨折がいくつか重なると、腸や食道の居場所が大変きゅうくつになってしまいます。
そのため食道が蛇行したり胃が圧迫されたりして、胸焼けや膨満感が起こり食欲が落ちることがあります。

■リウマチと骨粗しょう症
リウマチとは、体内の免疫が異常に働き過ぎて自分自身の体まで攻撃してしまう病気です。
リウマチになると骨の新陳代謝が狂い、骨が脆くなって骨粗しょう症を引き起こしてしまいます。
さらにリウマチ治療に使われるステロイド剤などの薬の副作用で、骨粗しょう症が進行してしまうこともあります。

■骨が弱くなる理由
人の体には、古くなった骨を壊す働きと新しい骨を作る働きがあります。
古くなった骨は壊して体内が吸収し、そのかわり新しい骨もどんどん作ります。
これが通常の健康な状態です。
しかし中高年になると、骨を壊す働きの方が新しく作る働きよりも強くなってしまう傾向があります。
そのため骨粗しょう症になりやすくなってしまいます。
さらには、喫煙、お酒などの生活習慣病に関節リウマチや糖尿病などの病気が加わると、より骨折しやすくなってしまいます。

■骨粗しょう症による骨折リスクを上げる要因
・動脈硬化
・喫煙
・糖尿病
・多量の飲酒
・関節リウマチ
・偏食

■痩せている人の方が骨粗しょう症のリスクが高い
骨粗しょう症は痩せている人の方がリスクが大きくなります。
骨には常にある一定の負荷や重力の負荷を与えていることが大切になります。
痩せている人は重みが軽いので負荷が少なくなってしまっています。

■骨粗しょう症の早期発見法
壁や柱にお尻と頭の後ろをくっ付けて真っ直ぐ立ちます。
この時お尻と頭の後ろがしっかり付くようであれば骨粗しょう症の問題ありません。
真っ直ぐにしようとしても曲がったまま治らないので、付けようとしても頭が後ろに付きません。

■運動で骨粗しょう症予防
骨は運動である程度の負荷をかけると強くなっていきます。
例えば、1日30分ほどのウォーキングや積極的に階段を昇り降りすることで丈夫な骨を作ることができます。

■骨粗しょう症を予防する食材
・カルシウム
・タンパク質
・ビタミンD
・ビタミンK

骨粗しょう症の予防には、カルシウム以外にもタンパク質、鉄分、ビタミンD、ビタミンKなどが重要になります。
骨にはタンパク質と鉄分が重要で、カルシウムを沈着させるのにビタミンDが必要になります。
ビタミンKはカルシウムが溶けるのを防ぐ働きがあります。
タンパク質は肉や魚で効果的に摂取できます。
鉄分は、レバー、牛モモ肉、アサリなどで効果的に摂取できます。
ビタミンDは、サケやイワシなどの魚、キクラゲやシイタケなどのキノコ類などで効果的に摂取できます。
ビタミンKは、納豆、春菊、パセリなどで効果的に摂取できます。

■日光浴で骨粗しょう症を予防
皮膚に日が当たることでカルシウムの吸収を助けるビタミンDが作られます。
冬場であれば暖かい午後などにヒジから先を出し、30分ていど日に当たれば1日に必要なビタミンDが十分作られます。