早朝高血圧(そうちょうこうけつあつ)予防対策!

早朝高血圧(そうちょうこうけつあつ)予防対策!血圧は老化やコレステロール等の蓄積で年齢と共に高くなってきます。自分の血圧を知り、早めの対策を心掛けましょう。寒い冬はしっかりとした血圧管理が大切です

■血圧について
血圧は非常に変わりやすく、いくら病院で測定したときの血圧が正常であっても日常生活で高いと様々な病気になりやすくなります。
血圧とは心臓が送り出す血液の圧力です。
血圧を送る心臓が縮んだときの圧を最高血圧、逆に心臓が膨らんだときを最低血圧といいます。
最高血圧140mmHg以上・最低血圧90mmHg以上は高血圧と診断され、脳硬塞・心筋梗塞など重大な病気になりやすくなります。
上の値(収縮期血圧)は心臓が血液を送り出す圧力で、下の値(拡張期血圧)は心臓に戻るときの圧力をあらわしています。
血圧は老化やコレステロール等の蓄積で年齢と共に高くなってきます。
自分の血圧を知り、早めの対策を心掛けましょう。
寒い冬はしっかりとした血圧管理が大切です。

■ストレスと血圧
ストレスがかかると身体の活動を促すアドレナリン等のホルモンが分泌され、心拍数の上昇や血管収縮が起こり血圧が上がってしまいます。

■心臓と血液の関係
血圧が高いと血液を送り出す心臓に大きな負担がかかります。
通常、心臓は1回の収縮で約700cc、30秒間で2�程の血液を送り出しています。
心臓はどんなに血圧が高くても全身に血液を送るため、より強い力で送り出そうとします。
すると心臓の負担がどんどん大きくなり、最悪の場合、血液を送り出す力が尽きると心不全になってしまいます。

■早朝高血圧(そうちょうこうけつあつ)
そもそも血圧は1日の中でも時間帯により上下に変動しています。
中でも最も変動が大きいのが朝です。
就寝中は下がっている血圧が、目が覚める頃に体にエンジンをかけようとして自然に上がってくるためです。
しかし血圧の上昇が急激すぎる場合や夜間に数値が下がらない場合があります。
これが早朝高血圧です。 朝は脳卒中や心筋梗塞などの発症率がとても高い時間帯です。
これも早朝高血圧が原因の場合が多くあります。
というのも早朝高血圧は自覚症状がないため、気付いた時には命に関わる自体にまで落ち入ってしまうこともあります。
早朝高血圧かどうかを知るためには、家庭で就寝前と起床後の2回血圧を測定することが大切です。

■家庭で血圧を測る際の注意点
●起床後

・起床後1時間以内に測る
・排尿を済ませておく
・食事や薬の服用前に測る
●就寝前
・就寝前の安静時に測る
・直前の入浴や飲酒は控える

■交感神経と副交感神経
夜は身体がリラックスする副交感神経が優位ですが、朝方になると身体を活動状態にする交感神経が優位になります。
交感神経が緊張すると、血圧収縮や心臓の拍出が強くなり血圧が上がります。

■家庭血圧
家庭血圧の数値の目安は135/85mmHg 以上が高血圧になります。
病院などに行くと緊張して血圧が上がる場合があるため、検診時の基準値の方が高く定められています。

■早朝高血圧対策1 就寝30分前には作業等は行わない
睡眠前の刺激で興奮すると交感神経が高ぶってしまいます。
すると睡眠の質が悪くなり、本来寝ている間に下がる血圧が下がりにくくなります。
これが早朝高血圧を引き起こしてしまう原因にもなります。
一般に交感神経が静まって、睡眠への準備に入るためには最低でも30分かかります。
交感神経を高ぶらせる作業は就寝30分前には切り上げるのが早朝高血圧対策のポイントです。
興奮しやすい長電話や映画鑑賞も同様です。
またこのような行為で興奮した場合は、ぬるめのお湯で顔を洗ったり、ホットタオルなどで目をあたためたりすることで興奮を抑えることが出来ます。

■早朝高血圧対策2 就寝前に排尿を済ませ、温度差に気を付ける
膀胱(ぼうこう)に尿が溜まっている時は交感神経が緊張して血圧が上がり易くなっている状態です。
逆に放尿後は血圧が下がるため血圧の変動が大きくなり危険です。
また暖かい布団の中と部屋の温度差があると、布団から出た時いきなり低い温度に身体がさらされ末梢血管が急激に収縮し血圧が上がる原因になります。
こんなときはスリッパを履くだけでも体温低下を抑えることが出来ます。

■早朝高血圧対策3 寒い朝の運動は軽めのウォーキングで
寒い朝の運動は血圧を急激に上げてしまう最も注意が必要な行為です。
どうしても外で運動したい場合は、暖かい格好でジョギングではなく、軽めのウォーキングに留めておくとよいです。
その場合、歩きながら手を開いたり握ったりして歩くとよいです。
末梢血管が開いて血液が流れやすくなり、過剰な血圧上昇を和らげる効果があります。
早朝高血圧を防ぐにはゆっくり1日をスタートする事が大切です。
ちょっとした生活習慣の工夫で早朝高血から身体を守りましょう。

■早朝高血圧対策4 布団の中で早朝リラックス体操
リラックスした状態で胸の前で手を合わせます
次に鼻から息を吸いながら、合わせた手を頭の上まで伸ばします
そしてお腹をへこませるイメージで息を吐きながら、つま先を起こします
こうするとふくらはぎは伸びて血流が良くなり血圧の上昇を抑えてくれます
伸ばした状態で呼吸を5回繰り替えします
最後はゆっくり息を吸いながら楽な姿勢に戻します