耳トレーニングで隠れ難聴予防、補聴器で脳トレ、耳が悪くなるメカニズム、スマホの悪影響

難聴は若い人でもなる可能性があり、放置して認知症の要因になる危険性もあります。
スマホの普及によりイヤホンなどで耳を酷使することが増えています。
補聴器などで脳に刺激を与えたり、耳トレーニングをすることで隠れ難聴の予防につながります。

■隠れ難聴
近年スマホの普及と共にヘッドホンやイヤホンを使う人が増加しています。
電車などで音量を上げてしまい、自覚症状がないうちに耳にダメージを与えています。
音楽を聴きながらでも、他の人の会話が聞き取れる程度の音量にした方がよいそうです。
若い人でも難聴になる可能性があり、20代から始まる隠れ難聴を放置すると認知症になる危険性が高まるといわれています。
認知症の要因の9%が耳の聞こえ方が悪くなることだといわれています。

■隠れ難聴チェック
・会話中に度々聞き返すことがある
・早口の人の声が聞き取りにくい
・家族からテレビやラジオの音が大きいと注意される
・ドアの開閉やチャイム音に気づかないことがある

一つでも当てはまると隠れ難聴の危険性があります。
難聴は徐々に進むことが多く、自分では気づかないあります。
気づいたときには、すでにかなりのレベルの難聴になっている場合もあります。

■耳が悪くなるメカニズム
耳に入った音は鼓膜(こまく)の奥にある蝸牛(かぎゅう)に伝わります。
その内側には有毛細胞(ゆうもうさいぼう)という毛が生えた細胞がたくさん並んでいます。
この有毛細胞が音を電気信号に変換し脳へ伝えています。
しかしヘッドホンなどにより大きな音にさらされると、徐々に有毛細胞が倒れたり絡んだりして音を上手く脳へ伝えられない状態になってしまいます。

聴覚が衰えると音の少ない状態に慣れた難聴の脳になってしまいます。
耳が悪くなり脳を刺激できない状態が続くと認知症の大きな要因になることが分かってきています。

■補聴器などを使った脳トレ
3か月かけて細かく調整し、ゆっくりと脳に刺激を与えてトレーニングします。
脳のトレーニングを行うことで聞こえの脳の若さを保つことが十分できます。

■耳トレーニングで隠れ難聴予防
耳トレーニングは難聴そのものを治すのではなく、聴力・脳その潜在能力を引き出して、ぼんやり聞こえていた音をはっきりスッキリ聞き取れるようにする訓練になります。

●隠した携帯電話を鳴らして、その場所を探し当てる
耳の老化は音の方向感が分からなくなることから始まります。

●井戸端会議トレーニング
3つの単語を同時に聞くなどして脳を鍛えて老化を防ぎます。

■耳の治療の名医(2019年5月時点)
栃木県宇都宮市
済生会宇都宮病院(さいせいかいうつのみやびょういん)
耳鼻咽喉科 
済生会宇都宮病院 聴覚センター長
新田 清一(せんでん せいいち)先生

耳の聞こえ方を改善する耳の治療の名医です。
日本全国から多くの患者が集まってきています。